ビーコンを利用した位置情報サービスを活用
ライティング事業部 綜合企画室 照明立地活用プロジェクトの阿部亮太氏は「リベコムには、照明から発信するビーコン信号をその下にいる人のスマートフォンが受信することで、誰がどこにいるのかがわかる仕組みも備えています」と話す。
ビーコンは、位置情報の取得に有効な技術だが、一般的にバッテリー式が多く電池交換が必要である。コンセント式もあるが、設置位置に電源があるかなどの設置条件があるため、なかなか最適な位置に設置できないことがある。さらに、遮蔽物があると正確な位置がつかめないなどのデメリットがあった。
リベコムでは、照明制御用の無線モジュールがビーコン信号も発信する形態であることから、照明の給電をそのまま使えるためバッテリー交換が不要となる。さらに、天井に設置されるため、遮蔽物が少なく正確な位置がわかるというメリットがある。また、無意識に来店客が機器を触ることやコンセントに足が引っかかることでデータが取れなくなることや怪我をする心配がないのも天井設置の優位性である。
この位置情報サービスは、省人化や顧客特性の把握および販促に効果を発揮することができる。まず、適切な人員で効果的に店舗運営を実現するために人員の位置情報を把握。「品出しなどの作業を効率よく行っているスタッフの動きをビーコンで把握し、その動き方をマニュアル化することで、他のスタッフの行動の効率化が図れます」と阿部氏。
顧客体験(CX)の向上を図れることも小売業には大きなポイントになる。「お客さまの回遊行動を位置情報から分析して、売場づくりや効果的な販促施策につなげることはもちろん、プッシュ配信や来店ポイントの付与といったコミュニケーションにも活用できます」と阿部氏は語る。
多機能でも導入しやすい設置・設定を実現したリベコム
リベコムは、導入のハードルを下げる設計である。信号線工事や親器不要による短工期、省施工、省設計を実現している。さらに、初期設定の作業も軽減。「従来の当社無線調光システムと比べ、設定手順を簡素化しました。それによって、約1/2の設定時間になっています」と瀧氏。
今後は「位置情報サービスを活用して、顧客の課題を把握し、どのようなサービス展開が可能になるかを検討していきたいと考えています」と阿部氏は語る。
瀧氏は「リベコムで制御できる照明器具を増やしていくほか、空調やセキュリティなど他システムと連動させることで、店舗全体の快適性や省エネを実現できるように、制御の幅を広げられればと思います」。
より付加価値のあるソリューションへと進化できる可能性にも期待ができる次世代照明システムが「リベコム」である。
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エレクトリックワークス社 ライティング事業部
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