アークス
<第3四半期決算>売上高過去最高も営業・経常利益は減少
2025年2月期第3四半期決算(連結24年3月1日~11月30日)は、売上高が対前年同期比3.0%増の4496億円、営業利益が同9.3%減の100億円、経常利益が同8.6%減の112億円となり、営業利益・経常利益ともに前年同期を下回った。
第3四半期連結累計期間の売上高は、当該期間としては過去最高を達成。既存店ベースでは、客数は前年と同水準を維持したが、物価高と節約志向の影響を受け、1人当たりの買上点数は同0.8%減少。一方、1点単価は同3.4%増、既存店客単価は同2.5%増、既存店売上高は同2.6%増で推移した。
売上総利益については31億4400万円増の1124億1300万円を計上。売上総利益率はインフレ環境下でも前年並みの25.0%を確保した。一方、販管費は予算内執行とはいえ、41億8000万円増の1023億5500万円。人件費(給与および手当)が19億1500万円、減価償却費が6億800万円、それぞれ増加したことなどが影響して販管費が膨らみ、営業利益が前年より10億3600万円減少した。
25年2月期の連結業績については、売上高で同3.6%増の6130億円、営業利益で同2.8%増の173億円、経常利益で同2.0%増の188億円の増収増益を予想したが、当期純利益では同1.4%減の116億円を見込んだ。
オークワ
<第3四半期決算>利益が大幅減
25年2月期第3四半期決算(連結24年2月21日~11月20日)は、営業収益が対前年同期比0.6%増の1837億2700万円、営業利益が同89.3%減の1億2700万円、経常利益が同85.0%減の1億9800万円となり、大幅に利益が減少した。
第3四半期連結累計期間は、「スーパーセンター知多店」と「西大和店」の2店舗の新規出店に加え、オークワ初のデリカ&ベーカリー専門店「ANDDELICA谷町店」をオープン。連結子会社では、外食のオークフーズが客数の増加、人員不足の解消などにより増収増益となったが、農産物などの加工・配送を担うサンライズが、配送収入は増加したが、諸経費の増加で減益を喫した。
連結売上高は8億4300万円増(同0.5%増)にとどまったことに加え、売上原価が10億1100万円増えたことで、売上総利益は1億6800万円減少。営業収入は2億4800万円増えたが、売上総利益の減少で、営業総利益は8000万円増にとどまった。一方、販管費は11億4500万円増加。営業利益を10億6600万円減らすこととなった。
25年2月期の連結業績については、営業収益で同2.7%増の2540億円、営業利益で同15.2%減の24億5000万円、経常利益で同19.3%減の25億円、当期純利益で同45.0%減の5億5000万円を予想し、厳しい決算を見通した。
ハローズ
<第3四半期決算>2ケタ増益で好調堅持
25年2月期第3四半期決算(非連結24年3月1日~11月30日)は、営業収益が対前年同期比7.8%増の1557億円、営業利益が同11.8%増の86億円、経常利益が同12.0%増の86億円となり、前年同期と同様、2ケタ増益を堅持した。
第3四半期は、重点販売商品の育成、適切な品質と低価格を基本コンセプトにしたPB商品の拡充に努めたほか、生活防衛企画や自社会員カード「ハロカ」のポイント優遇施策も継続して行った。
店舗については、魅力アップを図るため、第3四半期までに6店舗を改装。また、売場面積600坪型24時間営業店舗として2店舗を新規出店。中四国でのドミナント基盤の強化に努めた。組織面では、4月に従業員の生活支援を目的に、正社員と嘱託社員を対象に月額3万円の賃金のベースアップを実施し、10月には中長期的な業績および企業価値の向上を目的に、管理職にストックオプション(新株予約権)の発行を決議。また、物流の課題解決に向け、賛同企業と連携した「中四国物流研究会」を発足している。
第3四半期累計期間の営業総利益(売上総利益+営業収入)は31億5500万円増の431億4200万円。売上総利益率は若干だが0.05ポイント改善し、営業総利益に厚みを持たせた。一方、販管費は22億3800万円増の344億8200万円となったが、営業総利益の増加分が販管費増加分を吸収。営業利益の9億1700万円増につながった。
25年2月期の業績については、営業収益で同3.2%増の2017億5500万円、営業利益で同0.8%増の109億6000万円、経常利益で同0.5%増の109億5000万円、当期純利益で同13.6%減の74億2000万円を見込んでいる。