9月の企業物価、2.7%上昇=コメ高騰続く―日銀

日銀が10日発表した9月の国内企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は126.9となり、前年同月比2.7%上昇した。55カ月連続のプラス。コメや飲食料品の価格高騰が続いており、伸び率は前月から横ばいだった。
企業物価指数は、企業間で取引されるモノの価格を示す。調査対象515品目のうち373品目が上昇し、121品目が下落した。
分野別では、農協が農家に前払いするコメの「概算金」引き上げや、鳥インフルエンザの発生に伴う鶏卵価格の押し上げにより、農林水産物が30.5%上昇。上げ幅は8月(41.0%)に比べると鈍化したが、引き続き高水準で推移している。日銀は「2025年産米の出回り状況を注視していく」としている。
飲食料品は、原材料や包装資材といったコスト上昇分の価格転嫁が進み4.7%伸びた。非鉄金属も、銅や金などの市況高騰により9.6%のプラス。電力・都市ガス・水道は、前年に政府補助の金額が大きかった反動で0.7%上がった。
海外から輸入するモノの価格を示す輸入物価指数は、円ベースで0.8%下落。契約通貨ベースでは3.2%下落した。