地域密着が加速!「ロピア茨木目垣店」の売場を徹底解説!(後編)
京阪神エリアで23店舗を展開するロピア(神奈川県)は、2025年5月、大阪府茨木市に「茨木目垣店」を出店した。地元企業との協業商品をはじめ、地域性に寄り添う売場づくりを随所で実践している。本稿では、前編に続き、茨木目垣店の売場展開を詳述する。
調査日=7月30日 ※本文中の価格はすべて本体価格

地域対応が目立つ鮮魚売場
茨木目垣店の鮮魚売場では、地域対応が目立った。関西地方で食べられる「兵庫県淡路島の黄金はも」(990円)を揃えるほか、冷凍ケースでは大阪府で伝統的に食べられている鯨肉をコーナー展開していた。POPを使って「さえずり」や「須子」などの部位を一つひとつ丁寧に説明していたのが印象的だった。
丸魚も豊富に揃えており、ワタリガニや甘鯛、金目鯛などが並ぶ。商品の上にホワイトボードを設置しており、魚種ごとに調理法を解説していた。商品の回転スピードが速い点も特徴的で、売場を1周回るあいだに一部の商品が入れ替わっていた。常に動きのある売場を維持する姿勢は、同社が貫く“現場主義”を象徴している。
精肉売場は壁面にL字型で展開している。肉の種類や用途に応じて容器の色や形を変え、それぞれを色ごとにバーチカル(縦型)陳列をすることで、売場全体に整然としたリズムが生まれていた。容器の色を用途別に使い分けることで、遠目でも商品カテゴリーが一目で判別しやすくなっている。これもロピアならではのビジュアルマーチャンダイジング(VMD)の手法だ。
品揃えを見ると、焼き肉・バーベキュー関連の商品が充実しており、丁寧に切り込みを入れた牛もものかたまり肉を「一本焼き肉」(100g499円)として販売するほか、「骨付き豚ロース国内産」(同159円)などインパクトのある商品を展開していた。さらに「焼肉にもう一品」として「牛中落ちカルビ焼肉用(メキシコ産)」(同199円)などの味付け肉のついで買いを促していた。
鶏肉や挽肉は大パックだけでなく、中パックも揃え、幅広いニーズに対応しようとしている。共働き世帯の即食・簡便ニーズを的確にとらえ、ここでも「国産若鶏骨付モモ肉国内産(味付)」など味付け肉を充実させていた。
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