ユーロ圏成長率、25年は1.3%=駆け込み輸出で上方修正―欧州委予測

【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は17日、2025年のユーロ圏実質GDP(域内総生産)が前年比1.3%増になるとの見通しを発表した。5月時点の予想(0.9%増)から大幅に上方修正した。米国の関税引き上げ前の駆け込みで、輸出が想定以上に伸びた。
一方、26年の成長率見通しは1.2%(従来予想は1.4%)に下方修正した。27年は1.4%を見込む。EU全体では25年を1.4%(同1.1%)、26年も1.4%(同1.5%)、27年は1.5%と予想した。
記者会見したドムブロフスキス欧州委員(経済・生産性担当)は、貿易摩擦や地政学的緊張の高まりを成長の下振れ要因に挙げた上で、成長拡大には競争力強化や規制簡素化といった「断固たる行動」が必要だと訴えた。