大黒天子会社の西源、新潟市内3店舗目のラ・ムー出店へ【今週の大店立地法速報】
DCSオンライン編集部の調べによると、この1週間(11月26日~12月2日)で新規に確認できた大規模小売店舗立地法(大店立地法)に基づく届出情報は6件だった。経済産業省は2024年3月末に大店立地法の届出状況の公表を終了。以降は各自治体が届出状況を公表している。今週はどのような新情報があったのか。DCSオンライン編集部が独自に収集したデータを確認していこう。

今週、新規に届出情報を確認できたのは6件。このうち半数となる3件がドラッグストア企業だった。
静岡地盤の杏林堂薬局は、静岡県焼津市に「杏林堂薬局焼津大島店(仮称)」を出店する。食品強化型ドラッグストアのパイオニア的な存在である杏林堂薬局は古くから食品を強化しており、本拠とする浜松市では総菜を含む生鮮、インストアベーカリーまで備えた店舗を運営している。この店舗がどのような売場形態となるかはまだ不明だが、出店地周辺は食品スーパーの競合がそれほど多くなく、食品強化型店舗となれば地域内で多くの支持を集めることになりそうだ。
食品強化型フォーマットによる猛攻を続けるコスモス薬品(福岡県)からは2件。茨城県下妻市と大分県佐伯市にそれぞれ新規出店する。下妻市には初の出店となる見通しだ。
ホームセンターからは1件。DCM(東京都)が北海道札幌市に「DCM太平店」をオープンする。旧ホーマックが旧ダイキ、旧カーマと経営統合したDCM。2022年から「DCM」屋号での新規出店を進めている。届出記載の「DCM太平店」の店舗面積は8769㎡(約2650坪)と、DCMとしてはやや大型店となりそうだ。
食品スーパー企業では西源(長野県)が新潟県新潟市に「(仮称)ラ・ムー新潟西区店」を出店する。西源は2012年に大黒天物産(岡山県)の完全子会社となり、以来、「ラ・ムー」屋号で長野・新潟においてじわりと店舗網を拡大している。今回の出店地は新潟市西区。市内3店舗目の「ラ・ムー」となる見通し。
新潟市内では、2025年5月に「ロピアムサシ新潟店」(中央区)、9月には「新潟」駅の近くに「ロピアマルダイ新潟店」(同)がオープンしている。ロピアにラ・ムー、低価格を強みとするチェーンの勢力拡大により、価格競争激化は待ったなしの状況。「新潟戦争」の再来となるか。火種がくすぶっている。
