”EC不毛地帯”だった個人店舗を救う! LINEでのEC開設を可能にした「Lea」とは

飲食店経営の挫折と、思いがけない「出会い」

 INFLU代表の水戸氏は、かつて自身も飲食店を経営し、廃業に追い込まれた経験を持つ。

 飲食店の経営者という「一国一城の主」を志し、大学を中退して飲食業界に。2012年、23歳で念願だった韓国料理店の店長となった。

 2、3カ月経った頃には常連客も付き、出だしは好調だった。ところが、価格設定と立地のアンマッチがネックとなり、新規顧客の獲得に苦戦する。寝る間を惜しんでポスティングしたり、地域の縁日に出店したりと集客に奔走するも状況は好転せず、わずか2年後の2014年に廃業を決断せざるを得なかった。

 その後は飲食業界を離れ、ネットビジネスの世界に活路を見出した水戸氏。起業スクールを経て、2018年に公式LINEを活用したセールス支援を中心とする事業を立ち上げ、翌2019年にINFLUを設立した。

 LINEビジネスを順調に軌道に乗せていった水戸氏だが、「心のどこかでは飲食店に対する思いが残っていた」と当時を振り返る。

 その水戸氏に、運命的な出会いが待っていた。2022年、あるオンラインサロン懇親会で「公式LINEを利用したECサービスを開発した」という人物と偶然隣り合わせになった。会話しているうちに意気投合。そして、その人物から水戸氏は思いがけない提案を受ける。

「このサービスを広めてくれるパートナーを探していた。ぜひ、このサービスを譲り受けてくれないか」

 そのサービスこそがLeaだった。打診を受け、水戸氏の中に久しく眠っていた「飲食店への思い」に再び火が灯る。

「コロナ禍以降、経営に苦しんでいる飲食店や小売店を助けることができる。Leaはその可能性を秘めていると直感した」(水戸氏)

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