国内コンビニを1000店舗増加へ セブン&アイが新たな経営戦略を発表
カナダのコンビニ大手による買収撤回は「影響ない」

コンビニ事業の再成長に向けて、各施策を発表したセブン&アイ。カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタール(Alimentation Couche-Tard:以下ACT)から受けていた買収提案が7月に撤回されたことについては、デイカス社長は「何の影響もない」と強調した。
セブン&アイがACTから買収提案を受けていることを公表したのは24年8月。この1年あまり、セブン&アイは、ACTとの協議を続けてきた。とくにセブン&アイは懸念事項として、ACTの買収により米国の独占禁止法へ抵触する恐れがあり、米規制当局への対応が必要だと訴えてきた。デイカス社長は「私たちは本当に誠意をもって対応してきたつもりだ。私やほかのメンバー、特別委員会も、(ACT側と)本当にたくさん話をしたが、当局の問題を是正できるアクションプランがなかなか出てこなかった」と振り返った。
3月には、ACT幹部が来日して記者会見を開催。買収への強い意欲を示し、協議に時間がかかっても「撤退はしない」と明言していた。デイカス社長はこの会見についても「問題を解決するうえで生産的ではなかった」と指摘。そのうえで「当局の規制のクリアが非常に難しいことが明らかだったこと、昨年のACTのパフォーマンスが少しずつ低下してしまっていたことで、いろんなプレッシャーがかかっていたのではないか」と撤退にいたった理由を推測した
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