10月の企業物価、2.7%上昇=コメ、飲食料品が押し上げ―日銀

日銀本店
〔写真説明〕日銀本店=東京都中央区(時事通信社)

 日銀が13日発表した10月の国内企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は127.5となり、前年同月比2.7%上昇した。コメや飲食料品の価格上昇に加え、銅などの市況高騰も価格押し上げにつながった。プラスは56カ月連続。

 企業物価指数は、企業間で取引されるモノの価格を示す。調査対象515品目のうち366品目が上昇し、125品目が下落した。

 分野別では、農林水産物が31.4%上昇(前月は31.9%上昇)。25年産米で農協が農家に前払いするコメの「概算金」の引き上げなどに伴い、コメの高値が続いていることが主因。日銀は、「玄米や精米の価格にも影響が生じてくる」としている。また、秋サケの水揚げ不振によりイクラなどの塩干・塩蔵品も値上がりしているという。 

 飲食料品は4.8%上昇(同4.8%上昇)。原材料費や人件費などの増加分を価格改定時に転嫁する動きが多かった。このほか、銅市況の高騰などを受け、非鉄金属は11.8%上昇した。一方、電力・都市ガス・水道は0.5%のマイナスとなった。

 海外から輸入するモノの価格を示す輸入物価指数は、円ベースで1.5%下落。契約通貨ベースでは2.5%下落した。

Previous Post Next Post