マミーマートHDの25年9月期決算は増収増益! 出店攻勢でさらなる規模拡大へ

マミーマート(埼玉県/岩崎裕文社長)の親会社マミーマートホールディングス(同:以下、マミーマートHD)は1121日、20259月期の決算説明会を開催した。「先行投資フェーズ」を掲げる中期経営計画(249月期〜269月期:以下中計)のもと、新規出店と既存店の改装を加速する同社。中計2年目となる今期はどのような結果となったのか。

生鮮市場TOP松戸古ヶ崎店外観

営業収益と当期純利益が過去最高を更新

 マミーマートHD259月期決算(連結)は、営業収益が対前期比20.5%増の1936億円、営業利益が同4.8%増の67億円、経常利益が同3.5%増の71億円、当期純利益が同10.8%増の52億円だった。営業収益と当期純利益は過去最高を更新し、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は初めて100億円を超えた。

 1品単価が同3.7%増、客数も同6.5%増と高水準で推移し、既存店売上高は同9.9%と驚異的な伸びとなった。新規出店効果も重なり、全体の売上も大幅に増加した。販管費は食品スーパー(SM6店舗を新規出店したほか、給与のベースアップを行ったことで同15.7%増となった。しかし、営業総利益の伸びが販管費の増加分をカバーし、営業利益以下の段階利益はすべて前年同期を上回った。

 マミーマートHDの岩崎裕文社長は「既存店の継続的な成長が安定した事業基盤を築き、新規出店と改装へつながるという好循環を生み出したことが追い風となった」と振り返った。

 「先行投資フェーズ」を掲げる中期経営計画(249月期〜269月期:以下、中計)の2年目に当たる259月期。新規出店と既存店の刷新を重点施策に掲げ、259月期は6店舗の新規出店と10店舗の改装を実施した。グループのSMの店舗数(9月末時点)は、「マミーマート」35店舗、「生鮮市場TOP!」34店舗、「マミープラス」15店舗の合計84店舗となっている。

 新規出店と同時に、「マミーマート」から新フォーマット(「生鮮市場TOP!」「マミープラス」)に改装する「業態転換改装」も推し進めた。259月期は、「生鮮市場TOP!」への改装が3店舗、「マミープラス」への改装が5店舗、合計8店舗で業態転換改装を行った。

 総菜製造や精肉加工を行っているグループ傘下の彩裕フーズ(埼玉県/根守通雄社長)の事業規模も順調に拡大している。259月期の売上高は、同27%増の249億円。コロナ禍後の229月期以降、右肩上がりで成長している。

 岩崎社長は「彩裕フーズが手がける商品はすべて当グループのオリジナル商品だ。同社の売上高が伸長しているという事実は、マミーマートで販売する商品が他社と比較して優位性を確保できているということを意味する。競合との差別化につなげるためにも、引き続き商品開発に力を入れていきたい」と意気込んだ。

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