アークランズ提携でホームセンター内に出店! 「ロピア姫路ムサシ店」の売場を解説

ロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)は2025年2月20日、兵庫県姫路市に「ロピア姫路ムサシ店」をオープンした。大型ホームセンターの一角に店舗を構える。有力な競合店がひしめく激戦区にあり、どのような品揃え、売場づくりで集客しているのだろうか。現地を歩いた。
調査日:2025年4月9日 ※本文中の価格はすべて本体価格

2025年2月20日、兵庫県姫路市にオープンした「ロピア姫路ムサシ店」

ライバル店ひしめく激戦地に出店!

 「オープン期間中、周辺は大変な渋滞でほとんど車が動きませんでした。今は落ち着きましたが、まだ相当な人出ですよ」──。こう話すのは、今回調査する店舗の最寄駅から乗ったタクシーのドライバー。到着までの間、周辺の状況を詳しく教えてくれた。

 目的地は、「ホームセンタームサシ姫路店」の一角にこのほど開業した「ロピア姫路ムサシ店」(以下、姫路ムサシ店)だ。同物件には長らく別の食品スーパーが営業していたが24年8月で閉店。その後、次なる食品スーパーの名前が明らかになると地元では大きな話題となっていた。

 ロピアは2024年12月、ホームセンター「ムサシ」「ビバホーム」へ優先的に出店できる事項を含む業務提携をアークランズ(新潟県/佐藤好文社長)と締結。以来、初の出店となった。

 競争環境に目を向けるとライバル店が多い。もっとも近いのは「MEGAドン・キホーテ姫路広畑店」。その距離わずか200m。両店はまるで睨み合っているかのような位置関係にある。ほかにも有力食品スーパー、大規模ショッピングセンター、食品の扱いが大きいドラッグストアなどが点在し、あたりは流通激戦地となっている。

わずか200mの距離にある「MEGAドン・キホーテ姫路広畑店」。ロピアとはまるで睨み合っているかのような位置関係にある

 この中、姫路ムサシ店ではどのような店づくりで集客しているのか。早速、店内を歩いてみよう。

 まずは「八百物屋あづま」の屋号で展開する青果部門。入口すぐの場所では多様なトマトをボリューム感たっぷりに陳列。一般的なトマトのほか、高糖度が特徴の品種、ミニトマトなどが大容量の袋、パック入りでいずれも499円で提供していた。

 壁面ではバナナを驚くほどの高さまで積み上げ、1袋税抜99円を目玉に、ブランドや容量に応じて同159円、同399円と複数の価格帯で安さを訴求。取り扱いアイテム数は絞っているものの、1点あたりの陳列量を増やすほか、同499円の「バナナハート(バナナの花)」はじめ少し変わった商品を差し込んで、目を引く売場を工夫する。

 この日、青果部門のセール品は、「高知産 なすび」同399円、「鹿児島産 旨なすび」100g同99円など。主通路沿いに作った島で迫力ある陳列をつくっていた。

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