ヨーカ堂再建へ食品事業強化=米ファンド傘下入りで新戦略―ヨークHD

イトーヨーカ堂など約30社を束ねるヨーク・ホールディングス(HD)は3日、米投資ファンドのベインキャピタル傘下に入ったことに伴う新たな事業戦略を発表した。東京都内で記者会見したヨークHDの石橋誠一郎社長は、ヨーカ堂について食品事業に注力することで業績回復を急ぐ考えを表明。既存店の店舗改装に積極投資し、収益力の強化を目指す。
同席したベインの西直史パートナーは「ヨーカ堂は20年以上成長してこなかったが、ようやく成長の兆しが見えてきた」と期待感を示した。「必要があれば制約なく投資をしていく」と強調。当面の投資額については数千億円規模に上る可能性があると説明した。
ヨーカ堂の収益強化に向けては、テナント管理など食品以外の事業を商業施設の開発・運営を手掛けるグループ会社に移管する。
ヨークHDは、ヨーカ堂のほか、雑貨店のロフトやベビー用品店の赤ちゃん本舗などを束ねる。今月1日付でセブン&アイ・ホールディングスに代わり、ベインが親会社となった。