ブルーゾーンHD設立後初の新店「ヤオコー岩槻本丸店」を速報!
ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は10月29日、埼玉県さいたま市に「ヤオコー岩槻本丸店」(以下、岩槻本丸店)を開店した。2025年10月に持株会社であるブルーゾーンホールディングス(同/川野澄人社長)を設立してからは初めての出店となる。ヤオコーとして手薄になっていた東武アーバンパークライン「岩槻」駅より東側の地域のシェア向上をねらっての出店だ。同店から半径1km圏内は、ベルク(埼玉県/原島一誠社長)、マミーマート(同/岩崎裕文社長)など、埼玉地盤の有力チェーンがひしめく注目エリア。そうしたなかでどのような売場づくりを志向しているのか。

「ベルク」や「生鮮市場TOP!」のある「岩槻」駅東側でシェア獲得をねらう
岩槻本丸店は、東武アーバンパークライン「岩槻」駅から約1.5km東に位置する。自社開発の近隣型ショッピングセンター(NSC)「マーケットプレイス」の核店舗として出店した。建物は2階建てで、1階に約760坪の「ヤオコー」とクリーニング店、銀行ATM、2階には「スギ薬局」「セリア」「パシオス」のほか、歯科クリニックが入る。
岩槻本丸店の出店地はもともと、「マミーマート岩槻店」が2023年12月まで営業していた。閉店後に同店をスクラップし、ヤオコーが新たに店舗を建築したかたちだ。
周辺は、戸建住宅や中層集合住宅が広がる人口増加エリアだ。ヤオコーによれば、店舗から半径3km圏内には5万2000世帯/10万8000人が居住している。半径1km圏内の平均世帯人数は2.08人。また、半径1km圏内は70歳以上の割合が高いが、半径3km圏に広げると40~50代の割合が高まり、ヤングファミリー層も多い地域だという。足元に肥沃なマーケットが広がっていることに加え、岩槻本丸店は県道2号線(埼玉春日部線)に面しており、クルマを利用した広範囲からのアクセスも見込める。
近隣の自社店舗は、約1.5km西に「岩槻西町店」がある。岩槻西町店は岩槻駅から約500m北にある。今回の岩槻本丸店は、ヤオコーとして取りきれていなかった線路の南側への出店となっており、ドミナントの強化で岩槻区内のシェア向上をめざす考えだ。
一方で、競合環境を見ると約1km北西に「ベルク岩槻宮町店」(24年5月改装)、約2km南に「生鮮市場TOP岩槻府内店」(25年9月改装)、約2km北西に「スーパーベルクス岩槻城北店」があるなど、ヤオコーと同じく埼玉を地盤とする有力チェーンと近距離で競合している。
このような環境下で、岩槻本丸店では足元のシニア層に対応しつつ、ヤングファミリー層の支持も得るための店づくりを進めていくという。初年度売上高は25億円を見込んでいる。
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