HIヒロセ村上文彦社長インタビュー、PRO業態を新たな成長ドライバーに

現場の変化と今後の展望

―改革の進捗について、どのように手応えを感じていますか。

村上 PRO業態の強化により、店舗の現場にはいくつかの大きな変化が生じている。

 まず、早朝営業のプロショップを展開したことで、開店直後から工事現場へ向かう職人の方々が立ち寄る光景が日常になった。これまでHCでは見られなかった朝の時間帯の来客増加は、現場スタッフにとっても新たな活気となっている。スタッフは専門客との会話を通じてニーズをくみ取り、品揃えやサービス改善に役立てている。プロのお客さまからは「必要なものが一度に揃うので助かる」「困ったときに相談できる店ができて心強い」という声が寄せられており、信頼関係が着実に深まっていると感じる。

―今後の展望について教えてください。

村上 今後の展望として、当面はPRO業態に力を注ぎつつ出店を加速していく計画である。現在、HIひろせの地盤である大分県や熊本県、長崎県など知名度の高いエリアを中心に「HIヒロセPRO」や「OK PRO」ブランドでの新規出店を進めている。

 グループ内では「コーナンPRO」や会員制卸売店舗の「建デポ」とのすみ分けを図り、地域に最適なかたちでPRO業態網を広げていく方針だ。それにより、HIひろせの事業規模を拡大し、親会社であるコーナン商事の業績に貢献していきたい。将来的にはPROとSM双方の強みを生かした地域密着型のチェーンをめざしている。

 「ヒロセに行けば何かある」とお客さまに当てにされる存在にしていきたい。そして、各店舗を「ディスティネーション・ストア」(目的来店型店舗)にしていきたい。

ページ: 1 2

Previous Post Next Post