明治×東武ストア「大袋チョコ」セット陳列が価格訴求なしで成果を出せた理由
テスト実施期間中の大袋チョコレートカテゴリーの単品売上ランキングを見ると、いずれの店舗でも対象商品が20位以内に食い込んでおり、定番棚での展開でも企画次第で大きな成果につながることが判った。
実証実験の結果について久保氏は、「これまでの大袋チョコレートは価格訴求での販促企画が中心だったが、今回のように集合陳列を行い、販促物を付けることで来店客の目に留まりやすくなり、結果として金額だけでなく数量ベースでも成果が見られた。またバンドル販売によるお得感もあり、普段とは異なる客層の購買につながった可能性がある」と分析している。

最小限の手間で展開、棚の生産性向上に寄与
人口減による労働者不足は食品スーパーの現場でも大きな課題となっており、エンドや催事売場での手をかけた販促企画よりもEDLP化が進むなど、店舗オペレーションの省力化が求められている。こうした中、定番棚にPOPを設置するなど最小限の手間で展開でき、販促枠が限られる中、棚の生産性向上に寄与できる同企画は今後の売場づくりのヒントになるだろう。
今回は定番売場での展開であったが、アウト展開においても同様の結果が得られることは十分考えられる。高単価でも量目の多い大袋チョコシリーズこそ顧客満足につながり、今後もチョコレート市場を活性化していくだろう。