〔海外決算〕中国アリババ、5%増収=投資で減収もAIに注力―7~9月期

【上海時事】中国電子商取引(EC)大手アリババ集団が25日発表した2025年7~9月期決算は、売上高が前年同期比5%増の2477億9500万元(約5兆5000億円)となり、事前のアナリスト予想を上回った。即時配達部門や人工知能(AI)などクラウド部門が販売増に貢献した。一方で、即時配達部門などへの大規模な投資が影響し、調整後EBITA(利払い・税引き・償却控除前利益)は78%減の90億7300万元にとどまった。
国内EC関連収入は16%増の1325億7800万元と好調。このうち、商品を短時間で届ける「淘宝閃購」など即時配達サービス部門の伸びが60%増となり、力強い成長を示した。ただ即時配達部門は美団や京東など同業とのシェア争いが激しくなっている。海外EC関連は10%増の347億9900万元と堅調に伸びた。
AI関連商品がけん引したことで、クラウドサービス部門も34%増の398億2400万元と強い勢いを見せた。アリババはAI事業をECと並ぶ中核事業に位置付けており、最新のAIモデル「Qwen」は公開後1週間でダウンロード数が1000万を超えている。