動物性不使用の100％植物性つゆ「マジダシ」シリーズに白だし登場!!【浜弥鰹節】
浜弥鰹節（大阪・鶴橋、木村忠司社長）は、創業78年のかつお節メーカーでありながら、かつお節を使わずに鰹だしの香りと旨みを再現した100％植物性の万能つゆ〈MAGI DASHI（マジダシ）〉（10倍希釈・1.8リットル・税別5600円）を開発、販売している。
国内外のプラントベースフード需要の高まりとともに、植物性食材の和風だしを販売するメーカーも増えてきてはいるものの、浜弥鰹節代表の木村忠司さんは課題についてこう説明する。
「ヴィーガン向けのだしは昆布や椎茸などを原料にすることが多く、鰹だしのような深い旨みや香りの再現が難しく、物足りなさを感じるという声もある。また、現場ではヴィーガン対応だしを作るのに手間とコストがかかり、さらに味ブレや保存がきかないといった問題があった」
そこで木村さんは、長年培ってきただしの知見と風味設計の技術を活かし、「かつお節を使わずに、かつお節の旨味と香りをどう再現するか」という課題に取り組み始めた。
醤油やマッシュルームエキスパウダー、大豆ペプチドなどを組み合わせ、動物性原料を一切使用せずに鰹だしのような深いコクと香りを再現。着色料や香料、化学調味料不使用のヴィーガン万能つゆ〈MAGI DASHI〉を、５年かけて完成させた。
現在はヴィーガン料理店や大手飲食店などですでに使用されており、海外からも問い合わせが入るなど好評を得ているという。
そのほか、なぜ老舗のメーカーが主力商品であるかつお節を一切使用しないつゆを打ち出したのかについては、「日本外食新聞」2025年8月15日号で詳しく報じた。
「日本外食新聞」2025年8月15日号
https://fukusuke-books.stores.jp/items/689ecc0eb9d16e6d7a687cde
■白だしタイプで料理の表現度より広く
そして12月19日、「MAGI DASHI」シリーズの第２弾として、白だしタイプの〈MAGI DASHI 白だし〉15～20倍希釈・業務用（1.8リットル）税別5600円／家庭用（295ミリリットル）同1680円を発売した。
〈MAGI DASHI 白だし〉は、水あめ、昆布だし、食塩、香味調味料などを組み合わせた、100％植物性ながら、かつお風味を感じられる白だし。
かつお節などの動物性原料やしょうゆ不使用のため、ヴィーガンやグルテンフリーを希望する顧客も安心して食せる。また万能つゆに比べてアレンジがしやすく、かつおだしの香りを活かした和食のベースとして幅広く使えるという。
木村さんは、「万能つゆは発売以来大変多くの反響があり、全国で利用が広がっている。その中で『しょうゆが入っていると用途が限られる。白だしもつくってほしい』という声が多数あったため、開発に着手。試作や調整を重ね、ようやく納得のいく商品ができた」と話す。
ベジタリアン・ヴィーガンレストランガイド「HappyCow（ハッピーカウ）」で2019年に世界1位を獲得したヴィーガンレストラン「菜道」（東京・自由が丘）を運営する楠本勝三シェフは、「植物性原料のみでありながら、立ち上がる香り、余韻の残り方、料理全体を支える骨格があることに驚いた。この出汁があれば料理を分ける必要がなくなり、同じレシピで同じメニューを出せる。『配慮のための出汁』ではなく、味で選べる出汁だ」とコメントを寄せた。
また大手和食居酒屋チェーンも、ヴィーガン対応メニューに〈MAGI DASHI 白だし〉の導入を予定しているという。
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