「AI活用」を武器に海外セブン-イレブンの変革も支える小売業の立役者

左 :リヴァンプ 執行役員 SCM&ロジスティクス 安藤 大祐氏
右上:RELEXソリューションズ 日本カントリーマネージャー 福沢 勇貴氏
右下:元Coles アドバイザー Brock Newell氏

 RELEXソリューションズは、「日本の小売業界における変革」をテーマにしたランチミーティングを開催した。冒頭では、APACバイス・プレジデントのRod Talbot氏が流ちょうな日本語で挨拶を行い、続いて日本カントリーマネージャーの福沢 勇貴氏が、日本市場における変革の方向性を示した。

 日本の小売業は、人口減少や仕入原価の高騰、業態の垣根を超えた競争の激化など厳しい環境に置かれているが、そのような逆境はむしろ「変革の機会」になりうると強調。オーストラリアやスウェーデンのセブン-イレブンの事例に触れながら、統合サプライチェーン構築による在庫削減や欠品の回避、販促の最適化による利益の向上など、具体的な変革のテーマとアプローチについて解説した。

 RELEXソリューションズとのパートナーシップを締結したリヴァンプ社の執行役員であるの安藤 大祐氏は、提携に至った背景を説明した。「2024年のNRF APACでRELEXの福沢さんと藤原さんに出会い、ソリューションの技術力と日本における事業計画および推進力に魅力を感じて2025年2月に正式提携を結びました」

   日本の小売業が抱える「人手依存」や「現実的な改善志向」といった特性に対し、RELEXの柔軟なAIと高精度な予測技術が有効であると判断した。今後は、リヴァンプがRELEXの技術を活用し、日本企業の業務改革と競争力強化を支援する方針である。
 

 最後に、RELEXのユーザー企業の一社であるColesでの経験を持ち、インダストリー・アドバイザーであるBrock Newell氏が、グローバル小売の知見をもとに、今後注力すべき変革のポイントを講演。戦略的な棚割、データを活用した迅速な意思決定、そして適切なパートナーとの連携が成功の鍵であると述べた。

 本イベントは今回のNRF APACで唯一の「日本のお客様限定のセッション」ということもあり、多くの日本企業が参加。活発な質疑応答も飛び交う中で、RELEXへの注目度の高さが伺えるものとなった。

 さまざまな課題に直面する日本の小売企業、RELEXの豊富な知見と技術が業界の進化を加速させてくれることに期待したい。

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