トライアルカンパニーが衣料PB専門店「リアルト」を「西友三軒茶屋店」に出店

実用性を起点にカテゴリーキラーに挑む 

 近年、アパレル大手チェーンやECの存在感が一段と強まり、食品スーパーや総合スーパーが衣料売場を縮小、撤退するケースが相次いでいる。三軒茶屋駅前はすでに「ユニクロ」や「しまむら」があるが、加藤氏はこうしたカテゴリーキラーに対しても「勝ち筋はある」と語る。その根拠となるのが、商品開発におけるアプローチの違いである。

 一般的なアパレル企業は、スタイリングを起点にトレンドを織り交ぜて商品を組み立てる。一方、トライアルは購買行動からニーズを徹底的に分析し、顧客が最もよく使う服に絞り込んで開発する手法を採っている。加藤氏は「食品の買物のついでに衣料を購入するときのお客さまマインドは、週末に服を買いに行くときのマインドと全然違う」として、「(食品スーパーや総合スーパーは)これまでファッション性を切り口に売場をつくり、失敗してきたケースが多い。当社は実用性のある“強い単品”からブランドをつくるという切り口のため、お客さまのニーズからずれにくい」と説明する。

  今後、リアルトは西友のほかの店舗へも順次展開していく方針で、出店ペースは三軒茶屋店の売れ行きを見極めたうえで判断するという。加藤氏は「ユニクロ一強となり、元気がなくなってきているアパレル業界に、新しいプレーヤーが出てきてもいいんじゃないか」と話し、「大手専門店と違うアプローチで、アパレル業界を変えていきたい」と意気込んだ。

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