トライアルカンパニーが衣料PB専門店「リアルト」を「西友三軒茶屋店」に出店
トライアルカンパニー(福岡県/石橋亮太社長:以下、トライアル)は11月14日、アパレルのプライベートブランド(PB)専門店「RIALT(リアルト)西友三軒茶屋店」の第1号店をオープンした。出店地は東京都世田谷区、「三軒茶屋」駅からすぐの場所にある、「西友三軒茶屋店」の4階。近年、生鮮強化を進めてきたトライアルは、非食品の販売力向上にも本格的に乗り出し、“生活総合小売業”としての強さに磨きをかける考えだ。
手広く揃えるスタイルから“ヘビーユース”商品特化にシフト
トライアルのアパレルPBは、部屋着として使える快適性と、そのまま外出できるデザイン性を両立させた“Room&Out“をコンセプトとしている。商品はトップスやアウター、インナーなどの実用衣料が中心で、年齢を問わず着られる色味やデザインの商品が揃っている。メーンターゲットとしているのは30〜40代の子育て世代の主婦であるが、メンズ商品も取り扱っている。
これまで同社は、衣料専門店での勤務経験者を積極的に採用し、商品開発力と売場づくりの強化を進めてきた。そうしたなかで、約10年前に発売した「シルキーフリース」が大ヒット。当時福岡県内では大手アパレルチェーンの同類商品に迫るほどの売上となった。以前は多様なカテゴリーの商品を手広く揃えていた同社であったが、この成功をきっかけに日常で繰り返し着用される“ヘビーユース”商品に絞った開発に方向転換する。
こうして育ち始めた良質な商品をより多くのお客に訴求するために立ち上げたのが、専門店業態「リアルト」だ。半年ほど前から福岡県内で実験店を出店し、準備を進めてきたという。トライアル商品本部ソフトグループ メガ・専門店プロジェクトリーダーの加藤了氏は、「お客さまに『これがこの価格で買えるのか』という驚きを、実際に体験してもらいたい」と語る。
フリースやインナーなど、1000円以下のアイテムが充実!
「リアルト西友三軒茶屋店」は、「西友三軒茶屋店」4階の寝具・インテリア・家電売場があった場所にオープンした。売場面積は約90坪で、さらに26年1月中旬には約120坪へと拡大する予定である。なお、レジは文具や玩具など4階にある西友三軒茶屋店の売場と共通になっている。
西友三軒茶屋店を1号店に選んだ理由は、マーケットの親和性が高かったからだという。もともと西友三軒茶屋店は女性のシニア層から支持が厚い。また同店周辺は、アパレルPBが主力ターゲットとする子育て世代やヤングアダルト層が多いエリアとなっている。
店内を見ると、目玉商品の「シルキーフリース」、9つの快適機能を備えたインナー「ONFEEL(オンフィール)」や洗濯可能なアウター「ライトパフジャケット」のほか、「ストレッチ パンツ」など、トライアル定番のヒット商品が並ぶ。アイテム数はアパレルPB全体の約半分程度とされる200〜300アイテムで、取扱品目数は約2500SKUとなっている。



価格は「シルキーフリース」「ストレッチ パンツ」が998円(以下税別)、「オンフィール」のインナーやレギンスが各種636円、さらに機能性をアップした「オンフィールEXTRA」シリーズが906円と、税別で1000円を下回る商品が目立つ。そのほか、「ライトパフジャケット」は長袖タイプが1809円、袖なしタイプが1355円で、手頃な価格設定となっている。

売場ではマネキンに加え、POPやデジタルサイネージを活用して商品をアピール。アパレルは売場のビジュアルを変更するのにオペレーションコストがかかるとされているが、トライアルの“サイネージインフラ”を生かすことで、そのコストを抑えているという。
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