2025年春・夏に売れた食品・飲料「新商品/リニューアル」何が響いたのか
紀文食品の「皮までおいしい生ちくわ」は、たらと高級魚である“ぐち”のすりみを使用し、一般的なちくわに使われるでん粉を使用せず、魚のすりみの旨みと弾力を最大限に引き出した付加価値型のちくわ。味つけには藻塩と純米本みりんを使用。さらに、ちくわのおいしさを構成するひとつの要素である“香ばしい皮の焼き目”に着目し、すりみの旨みに負けないような皮にするため焼き方にもこだわっている。
25年春には、食感と食べ応えを強化するリニューアルを実施。価格を据え置いたまま1本あたりの内容量を40gから45gに増量したことで、新たなファン獲得に成功している。
ケンミン食品の「ケンミンカレー焼ビーフン」は香味野菜の甘みと、牛や鶏の旨みを合わせることでコク深い味わいのカレー味に仕上げたビーフン。焼ビーフンは野菜をおいしくたっぷり食べられる点やフライパン1つで簡単に調理できる手軽さで好評を得ており、同社は平日の夕食の献立に悩む主婦層に訴求していく考えだ。
※出典:KSP-POS 全店千人金額 (全国) 3-8月
おうち時間を楽しくする、ロングセラーの新機軸たち
飲料・酒類部門ではロングセラーブランドの新フレーバーや新機軸の商品が人気を集めている。
日本コカ・コーラの「紅茶花伝 無糖アールグレイアイスティー」は、人気の高いアールグレイに「紅茶花伝」が追求してきた素材と製法を組み合わせた無糖紅茶。指定農園の手摘みセイロン茶葉100%による茶葉本来の自然な味わいと、ベルガモットの柑橘系のすっきりとした香りにより、無糖でありながらも、紅茶本来の風味がしっかり感じられる味わいが特長だ。
650mlという飲み応えのある容量と本格的なアールグレイが手軽に楽しめる点が支持を集めており、流通企業のバイヤーからは、女性ユーザーの取り込みや選択肢の純増による売場活性化への貢献が高く評価されている。