猛暑だけではない、サーティワン絶好調の理由
マーケティングの起点「デマンド」とは?

サーティワンの国内第1号店がオープンしたのは1974年。これまでの約50年間、3世代にわたるファンを獲得している。マーケティング活動を展開していくうえでターゲットはセグメントしておらず、顧客の「デマンド(需要)」が起点となっているという。
「アイスクリームを食べたい、サーティワンに行きたい、そういう瞬間、気持ちを『デマンド』と呼んでいる」と橋本氏は説明する。
消費者調査によって獲得した顧客がサーティワンに抱くデマンドの上位4つをキーワード化すると「あの味」「選びたい」「お子様」「一緒に食べたい」となり、次のような施策を実行している。
「あの味」=チョコレートにアーモンド、マシュマロなどの具材を混ぜた『ロッキーロード(R)』をはじめ、サーティワンでしか食べられないオリジナルのフレーバーがある。
「選びたい」=フレーバーの種類の豊富さ。サーティワンでは定番20種、およそ3カ月ごとに替わる期間限定10種、月替わりの新作1種の31フレーバー、加えて店舗が選ぶセレクトフレーバー1種と、計32フレーバーから選ぶ楽しみを提供している。
「お子さま」=キャラクターとのコラボ、スモールサイズのアイスクリームをトッピングによってうさぎやパンダといった動物などに変身させる子ども向けの人気シリーズ商品「ハッピーフレンズ」を展開するほか、小学生までを対象にポイントシールを貼って集められる「サーティワン パスポート」を配布している。
「一緒に」=好きなアイスクリームを好きな数だけ選んで持ち帰れるテイクアウト専門商品「バラエティボックス」の販売。LRPが発表された2021年に「バラエティパック」をリニューアルして登場した。