猛暑だけではない、サーティワン絶好調の理由

日本発のフレーバーが世界に広がる

 世界的には創業者2人の名前から「バスキン・ロビンズ(BR)」のブランド名で呼ばれているサーティワンでは、新商品を展開するにあたってもアメリカにあるグローバル本部の承認が必要となる。

「フレーバーを開発するのに最低でも半年、長ければ世の中にお披露目するまでに2年かかることもあるが、世界のトレンドを見つつ、日本市場に寄り添う視点で考えている」と橋本氏。そこで開発・製造の拠点として重要な役割を果たしているのが、静岡県の富士小山工場と兵庫県の神戸三木工場だ。

サーティワン抹茶フレーバー
抹茶フレーバー

 バレンタイン限定フレーバーとして日本で開発された「キューピットハート」はアメリカで販売されてヒットした。「抹茶」も日本発で世界的に人気を集めている。

「キャラクターだけでなく企業・ブランドとのコラボレーションにも積極的に挑んでいる」と橋本氏。不二家、ゴディバ、キットカット、亀田製菓などとタッグを組んでの商品展開が実現し、話題を呼んだ。フレーバーの製造をサプライヤーに委託している国・地域もある中、日本が独自の工場を2つ持ち、積極的に新しいフレーバーを企画・開発しているのは珍しいケースだ。

 さらにはアイスクリームが入った筒状の容器「タブ」を、国外のショップに卸すメーカーとしての一面もある。日本で製造されたタブが、現在100店舗以上を展開し、さらなる伸びしろを見込むインドネシアのBR全店舗に供給されている。来期からはマレーシアにも出荷される予定だ。

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