パナソニック×ゴールドウインの異色タッグが変える、「ダウンは家で洗えない」という常識

ドラム式の躍進と競争の激化

 国内洗濯機市場全体は停滞傾向にあり、2024年度の出荷台数は前年度比98.1%と4年連続でマイナスを記録。画期的な新ジャンルが出にくい状況下で、市場全体は横ばいとなっている。

 一方で、ドラム式洗濯乾燥機の需要は拡大。日本電機工業会(JEMA)によると、2024年度のドラム式洗濯乾燥機の出荷台数は前年度比103.9%の99万6000台と、5年連続で過去最高を更新した。洗濯機全体(全自動)の約4台に1台を占める計算で、台数ベースでは約100万台規模の市場となる。

 競争が激化する中、従来の高価格帯中心の市場に、普及価格帯のモデルや、集合住宅にも設置しやすいコンパクトタイプ(パナソニックのSDシリーズなど)が投入され、その裾野は拡大。さらに、家具大手のニトリ(北海道)が10万円を切るドラム式洗濯乾燥機を発売、ヤマダホールディングス(群馬県)がすぐに対抗商品を投入するなど、異業種からの参入による価格競争も激しさを増している。

 こうした環境下、パナソニックは国内ドラム式洗濯乾燥機市場における現在のシェア約35%を、2026年度に40%まで引き上げるという野心的な目標を掲げた。今回の新製品導入はその目標達成に向けた「成長ドライバー」の位置づけだ。

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