寿司チェーン・や台ずしが創造する”寿司居酒屋の新常識”
長期目標は、グループ全体で3000店舗

ヨシックスでは過去に、料理、飲み物が280円(税込308円)の低価格居酒屋業態「ニパチ」が業績を牽引していた時期もあるが、現在では同社の9割以上が寿司居酒屋業態のや台ずしとなっている。
「『ニパチ』の客単価が一般的な総合居酒屋の客単価より低い2200~2300円前後だったのに対して、や台ずしでは3000円を超える。寿司居酒屋業態の経営効率は非常に良い」(松岡氏)
一方で、「既存店の売上アップには限界がある。だからこそ、現状を維持しつつ新店を増やすことが必要。ヨシックスフーズ全体として中期的には500店舗、最終的には3000店舗をめざしている。これはマクドナルドを超える数だ」と伊達氏は息巻く。
直近では、新しい業態の新ブランド「ひとくち餃子の頂(いただき)」もオープンさせた。現在10店舗に拡大しており、や台ずしと隣接して出店できれば、現状空いてきやすい大型の賃貸物件も取り込める。
「ゼロから立ち上げるより、既存の1店舗を育てて増やす方がより効率的。今後もや台ずしと併設・隣接する形での出店を強化していく。さらに、M&Aを活用した多角化も検討していく」(松岡氏)
や台ずしの噂は聞いたことがあっても、家の近くになくて…という人も多いのではないだろうか。や台ずしの店舗拡大がどこまで進んでいくのか、今後に大いに注目したい。